事故に遭った自動車や自転車、またその際に破損してしまったハンドバッグなど。怪我をしなくても物損は経済的にも大きな痛手ですし、日常的に使用していたものを失うというのはとても困ることがあります。
物損の示談は人身事故に比べて比較的簡便に済まされがちですが、ちょっと待った!ここは慎重な見極めが必要です。
事故により壊れたスマートフォンも、賠償の対象になる可能性があります。
しばらく使えないのはとても困りますね。
物損の補償金額の基本
物損の賠償額は、事故の過失負担割合で決められます。「物損の負担割合=事故の過失割合」です。事故の過失割合を当サイトで以下のように説明しているので引用します。
交通事故の責任割合のことです。すべての交通事故には過失割合があります。加害者側と被害者側の責任割合です。例えば,加害者70:被害者30の過失割合で,損害額が1,000万円である場合,被害者は,300万円を負担しなければなりません。
つまり、
- 加害者だから全て負担
- 被害者だから過失なし
というわけではなく、たいていの事故は被害者にも何らかの過失があります。それをできるだけ平等に判断した後に、過失割合が算出されます。
賠償額の計算式について
破損したものが「そのまま使用できない」とみなされればほとんどの場合で補償されます。賠償額の計算は原則として、
- 原価償却後の残存価格等の時価額
もしくは
- 修理費
事故が起きた時に行うこと
破損したものをリストアップしよう
まずは、事故が起きた時には車両以外に、破れた服やハンドバッグ、傷ついたスマートフォンなど、破損したものは全部リストアップしておきましょう。
相手方の名前や連絡先等を必ず聞こう
物損事故の損害賠償は直接本人に請求することになりますので、時間がなく焦るがあまり、自分の連絡先だけ伝えてその場で解散…といったことのないように注意してください。
名前、電話番号、住所、また自動車のナンバーも控えておきましょう。
要注意:保険会社は負担金額を少なくするのが仕事
被害者側から見ると、「相手方の保険会社は支払金額を可能な限り低くするのが仕事」です。加害者側の支払う賠償金を負担するのは保険会社ですので、会社の負担を軽くするために
- 早く示談交渉を進めたい(進めましょう)
- 過失割合をこの数字で決めたい(決めましょう)
と言ってくることがあります。しかし、被害者は被害者側の立場で、本当にそれでよいのかを判断しなければなりません。
車がないと不便だから…と相手方の言われるままに示談することは避け、納得のできる示談をしましょう。
不安になったら専門家の検討も
そうそう頻繁に事故に遭う人もいませんから、ほとんどの人は「事故対応の素人」、そして保険会社の担当者は「事故対応のプロフェッショナル」ですから、交渉は難航しますし相手のごり押しに負けてしまうこともあります。
そういう時は弁護士などの「法律のプロフェッショナル」に相談することもひとつの方法です。
茨城県で事故の問題でお困りの方は、県下全域で数多くの交通事故問題を取り扱ってきた法律事務所DUONにぜひご相談ください。
初回相談料は無料ですので、ご遠慮なくご連絡くださいませ。