死亡事故で弁護士に依頼するメリット
- 保険会社の提示する賠償金額が妥当かどうかわからない
- 相手の主張する過失割合に納得できない
- 示談交渉が大きなストレスになっている
- 加害者の刑事事件の結果がどうなったのか知りたい
- 加害者に重い罪を与えてほしい
- 交通事故の示談交渉を弁護士に依頼したら何をしてくれるのか?
- 弁護士が示談交渉をすると賠償金が増額されるの?
親族を交通事故で失い、遺族が保険会社と示談交渉を進める際にはさまざまな困難が発生するものです。
そんなとき、交通事故に積極的に取り組んでいる弁護士がお力になります。
今回は死亡事故で弁護士に相談・依頼するメリットについて、茨城県水戸市の弁護士が解説します。
目次
1.適切な賠償金額を把握できる
交通事故の中でも死亡事故は非常に重大ですから、当然賠償金の金額も大きくなります。被害者の権利を適切に実現するには正しい計算方法を適用し、法的に適正な金額の賠償金を払ってもらう必要があります。
しかし遺族が示談交渉を進めると、なかなか適正な賠償金額を把握しにくいものです。交通事故の賠償金には専門的な計算方法が適用されるため、素人の方が正確に計算するのは困難だからです。結果として保険会社のいいなりの金額が通ってしまい、本来受け取れるはずの金額よりも大幅に減額されてしまう例が少なくありません。
弁護士がついていれば、法的な基準で正しく賠償金を計算できるので、保険会社による不当な減額を受け入れてしまう心配がありません。適切な賠償金額を把握できて被害者の権利をしっかり実現できるメリットがあります。
2.相続人がまとまりやすくなる
死亡事故で相続人が複数いらっしゃったら、相続人がまとまって「代表者」を決めないと保険会社との示談交渉を始められません。
しかしケースによっては相続人同士がまとまるのが難しい例もあります。
そんなときには弁護士に委任すれば、弁護士が中心となって示談を進められるのでスムーズです。相続人のうち特定の誰かを代表にするのは納得できなくても、弁護士であればすべての相続人が納得できるケースも多いので、ぜひご検討ください。
3.適正な過失割合を算定できる
死亡事故では加害者と被害者それぞれの「過失割合」が非常に重要です。過失割合が高くなるとその分相手に請求できる賠償金を減額されてしまうからです。
死亡事故の場合、ご本人が死亡してしまって事故状況についての説明をできないので、加害者の言い分が通ってしまいがちです。それではご遺族は納得できないでしょう。
弁護士がついていたら、実況見分調書や供述調書を入手したり現場検証を行ったりして適正な過失割合を算定できます。加害者が嘘をついている場合でも、虚偽を暴いて正しい事故状況を明らかにできるケースもあります。
相手の主張する過失割合に納得できない場合には、ぜひとも一度弁護士までご相談ください。
4.賠償金が大きく増額される
交通事故の損害賠償金は、遺族がご自身で請求するよりも弁護士に依頼した方が大きく増額されるケースが多数あります。
遺族やご本人が保険会社と示談交渉するときには保険会社独自の低額な賠償金算定基準が用いられますが、弁護士が対応すると法的に適正で高額な裁判基準(裁判所が用いる計算基準)が適用されるのが通常だからです。
たとえば死亡事故ではご本人やご遺族の死亡慰謝料が払われますが、裁判基準と保険会社基準とでは1,000万円以上の開きが出るケースも少なくありません。
なお裁判基準による死亡慰謝料の金額の相場は以下の通りです。
- 被害者が一家の支柱だったケース:2800万円
- 被害者が母親、配偶者だったケース:2500万円
- 被害者がその他のケース:2000万円~2500万円
慰謝料以外の逸失利益等の賠償金が増額されるケースもあります。
きちんと法的に適正な賠償金を獲得することは亡くなったご本人の権利を実現することにつながります。少しでもその無念な思いに報いるためにも、弁護士までご相談下さい。
5.手間がかからなくなる
交通事故の示談交渉は、ご遺族にとって非常に手間のかかるものです。保険会社から連絡があれば受け答えしなければなりませんし、こちらから返答するには下調べや相手の提案内容の検討も必要です。充分な知識がなければ本やネットなどで調べなければならないでしょう。日頃仕事や家事育児などでお忙しくされている方には大きな負担です。
弁護士に任せてしまえば、示談交渉を始めとする交通事故関係のやり取り、事務はすべて弁護士が行います。保険会社からの連絡もすべて弁護士に届くので、ご自身で受け答えをする必要がありません。
大きく手間が省けて日常生活や仕事に専念できることも大きなメリットとなります。
6.ストレスが大きく軽減される
死亡事故の示談交渉は、遺族にとって非常に大きなストレスとなります。そもそも事故が辛すぎて示談交渉をする気持ちになれない方も多数おられますし、ようやくの思いで示談交渉をしていたら相手の保険会社から心ない言葉をかけられて傷ついてしまうご遺族の方も多数おられます。示談交渉が辛いので、条件はそこそこに相手の提示通りの示談案を受け入れてしまうケースも少なくありません。
弁護士にご相談いただけましたら、保険会社との示談交渉は弁護士が行いますので、ご遺族に負担がかからなくなります。ふだんは交通事故と離れて生活できるので、保険会社の担当者の言葉に傷ついたり腹を立てたりすることもありません。
相手に対する返答を検討する際にも法律のプロである弁護士が味方になってアドバイスや提案をするので、さほど負担になりません。弁護士がついていることで大きな安心感を得られますし、相手の不当な主張を受け入れずに戦える気力をも得られます。
気持ちを楽に過ごしつつ被害者の権利をきちんと実現できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
7.示談が決裂しても安心
死亡事故の示談交渉では、どうしてもお互いに合意できないケースがあるものです。保険会社が不当に低い条件を提示する例もよくあります。
しかしご遺族だけで対応されている場合、相手から「納得できないなら訴訟をしてもらうしかない」などと言われると躊躇してしまい「それなら仕方ないか」と妥協して、泣く泣く相手の提示条件を受け入れるケースも少なくありません。
弁護士がついていれば、そのような心配はありません。粛々と裁判手続きの準備をして訴訟を提起し、本来被害者に認められる法的な基準に従った賠償金を請求します。
実際、訴訟をすると「遅延損害金」や「弁護士費用」も認められるので、示談よりも賠償金額が大きくなることが多々あります。
示談が決裂して訴訟になっても安心して任せられることも、弁護士に依頼する大きなメリットの1つです。
8.加害者の刑事裁判への参加のサポートも受けられる
死亡事故では当然加害者の責任が重くなります。過失運転致死罪や危険運転致死罪で立件されて何らかの処分を受けるでしょう。遺族としては「加害者はどうなったのだろう?」と気になるのも当然です。
現在は「被害者参加制度」といって、交通事故の被害者や遺族が加害者の刑事裁判に参加して意見を述べたり尋問をしたりする制度が認められています。ただ、遺族だけで加害者や証人に適切に尋問をしたり裁判官に意見を述べたりするのは通常困難でしょう。
弁護士に依頼すれば、被害者参加の手続きに関しても全面的にサポートを受けられるので安心です。手間やストレスをかけずに加害者の刑事手続きに関与してその行く末を見守ることが可能となります。
9.解決まで専門の弁護士が完全にサポート
当事務所では、茨城県水戸市で交通事故案件に非常に力を入れております。ご依頼を頂けましたら、完全に解決するまで弁護士が万全のサポートを致します。賠償金が戻ってきた後に遺産分割が必要なケースでは、遺産分割協議についての法的アドバイスや特別代理人の選任、遺産分割協議書作成などの対応も可能です。
死亡事故に遭われたとき、弁護士に相談するタイミングは早ければ早いほど有利になりやすく楽に手続きを進められます。親身になってお話をお伺いいたしますので、大切な親族を交通事故で失われたならまずは一度、ご相談下さい。